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ブラジルのクリスマス・年末年始の過ごし方

12月20日にブラジルのクリスマス・年末年始、文化についてお話を伺いました。 

今回お話を伺ったのは、サンパウロ、ベレン、ブラジリアに計8年住まれていて、ブラジル文化を幅広く紹介している「ブラジル・カルチャー図鑑」著者の山本綾子さんです。

 

ブラジルの文化 -クリスマス・年末年始-

ブラジルのクリスマスは、街は比較的静かな雰囲気なんだそうで、家族や親戚で集まったり、教会へ行ったりすることが特徴とのことです。南半球にあるブラジルでは、クリスマスの時期は夏にあたります。僕は、クリスマスというと雪のイメージがあるので、雪も降らない、半袖で過ごすというブラジルのクリスマスは日本人のイメージするものとはだいぶ違うものなのかなと思いました。

ですが、サンパウロのパウリスタ大通りのクリスマス装飾は有名で、日本と同じようにクリスマスの雰囲気を感じることができるそうです。特に、銀行やショッピングセンターの大胆でユニークな飾りつけや夜のイルミネーションが有名で、今年は、人工雪を降らせる装置まで登場したそうです。

 

年末年始の過ごし方についてもお話ししていただきました。

山本さんによると、ブラジルは年末も家族で過ごす行事として、実家で家族や親戚と集まるケースが多いとのことです。一方、若者たちは、友達や恋人と年末年始を楽しむそうです。沿岸部の地域はビーチで過ごすなど、地域ごとにも過ごし方に違いがあるそうです。

また、大晦日には、白い服を着る習慣があるそうです。「平和」を意味する白い服を着ることで、新年をお祝するといった意味合いがあるとのことです。他にも、赤や黄、緑など色によってそれぞれに意味があり、白以外の色を身に着け、願いを色に託す人もいるそうです。

年が明けて2、3日あたりには仕事や学校が再開されるという点も日本とは異なるようです。     

(山本綾子様撮影)

                       

質問

最後にブラジルについて、いくつか質問しました!!

 

〇サンパウロ、ベレン、ブラジリアの中で特に住んでみてよかった都市はどこですか?

A.どこもそれぞれよさがありますが、貴重な経験だったと思う都市はベレンですね。アマゾン河口の歴史都市でアマゾン川とジャングルに囲まれた街で、高温多湿の厳しい気候です。生活様式がだいぶ異なり、たくましさを身に着けたと思います。 

 

〇おすすめのブラジル料理は?

A.有名なシュラスコのほか、魚料理などたくさんあります。「ポルキロ」という量り売りの食事スタイルはおすすめです。ビュッフェのように並ぶ料理から自分の好きなものを好きな分取ることができるため、様々なブラジル料理を味わうことができます。

(山本綾子様撮影)

 

〇おすすめの観光地を教えて下さい。

レンソイス・マラニャンセスは印象深いです。ブラジルの北東部マラニョン州にある白い砂丘地帯で、季節によってはその中に水たまりができ景観が変わります。次に、イグアスの滝も想像を絶する迫力があります。ブラジルとアルゼンチンの国境にあり、世界三大瀑布とされる滝です。他にも、世界最大級の湿原であるパンタナール湿原など、日本にはない規模の絶景がいくつもあります。

 

日本との文化の違いで困ったことは何でしょう?

A.特に最初のころは、ブラジル人との感覚の違いに苦労しました。一般的にブラジル人はとても親切で人がいいのですが、例えば1週間後の約束はほぼ意味がありません。迷惑をかけあうのも“お互いさま”の文化で、ルールに厳しい日本とは反対です。ブラジル人は、先の予定や目標に従って行動するというより、その時々の感情で動くことが多く、今を生きている、より人間らしいと感じることが多々ありました。

 

 

今回、ブラジルのクリスマス・年末年始について、とても面白いお話を聞くことができました。個人的には、年末年始に白い服を着るという文化が面白く、今年の年末は、この習慣を自分も取り入れて色に願掛けしてみたいと思いました。

僕たちは、普段ブラジルなど南米について勉強していますが、実際にお話しを聞いて文化の違いがよりイメージ出来て、南米に対する興味もさらに強くなりました。

また、文化・価値観を知ることはビジネスでも役立つというお話を聞いて、これから様々な国の方たちと関わる機会が増えてくる中で、文化を理解する大切さも感じました。

お話を聞くだけでなく、いつか自分たちで現地に行って体験したいと思うような、貴重なお話を聞くことができました。

 

「ブラジル・カルチャー図鑑(改訂版)」ブラジル中央協会で購入可能

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